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Chrome の WebRTC に H.265 (HEVC) がくる

Chrome 136 で WebRTC の H.265 (HEVC) への対応が発表されました。

Feature: H265 (HEVC) codec support in WebRTC

この新しいコーデックは、VP8/VP9/H264と比較して圧縮効率が向上しており(ビットレートあたりの画質が向上)、さらに過去10年以上にわたる強力なハードウェアサポートを備えています。これにより、視覚体験の向上、バッテリー寿命の延長、パフォーマンス問題のリスク低減が実現されます。このコーデックはすでに業界標準となっており、プラットフォームが提供する場合、つまりハードウェアで利用可能な場合に限り、WebRTCでのサポートを行うべきです(ソフトウェア実装は提供しません)。このコーデックはすでに WebCodecs(M130)および MediaRecorder API(近日対応予定)で利用可能です。サポート状況は MediaCapabilities API を通じて照会できます。Safari はすでに WebRTC での対応を実装済みです。

注意すべきは ハードウェアで利用可能な場合 という部分ですが、多くのハードウェアは H.265 に対応しているので、特に心配することはないでしょう。

パテント関連について気になる人は自社にてしっかり確認することをお勧めします。ちなみに、以前ハードウェアを利用するだけであれば、ライセンスが不要であることを自社では Access Advance LLCVia Licensing Alliance に確認しています。


iOS/iPad OS の Safari は 18.0 で既に WebRTC の H.265 に対応しています。

H.265 の最大の魅力はハードウェアアクセラレーターが多くの端末に搭載されているため、CPU リソースを使わずに高画質の映像を送受信できるようになることです。H.264 と比較して利用ビットレートが減るのもクライアントもサーバーも両方嬉しいです。

2025 年は WebRTC H.265 始まりの年になる可能性が高いです。